オリーブオイルの運搬方法

Olive oilオリーブオイルについて

最近よくFarm to tableという表現を聞きますが、オリーブオイルを農園から日本の皆様の食卓にお届けするには長い道のりがあります。多くの人が安いオイルと高いオイルの違いを知りたいと思っている事と思いますが、今までご紹介してきた品質とは別に、運送方法も価格に影響することを今日はお伝えしたいと思います。

 

大量生産用のオイルはタンクローリーで運搬され、世界中に輸出されていきます。

日本でもよく走っている液体用タンクローリーのオイル版です。

最新の各種オイル運搬用のものはこちらの白いタイプで、後部にいろいろな装置が付いています。これでリサイクルオイルから各種食用オイルを運搬しているそうで、きっとクリーンに洗浄できる整備もしっかりとしているのだと思います。

このタンクローリーのオイルを専門会社が商品としてガラスボトル詰めしたり、ペットボトルに入れたり、もっと小さいタンクやドラム缶に移して最終的にオイルが他のオイルとブレンドされたりして、いろいろな商品になっていきます。

こちらのプラスチックタンクは1トン用。

こんなタイプもあります。

そして一般的なドラム缶。200Lがスタンダードのようですが、もちろん100L、それ以下のサイズもありドラム缶の場合は、フレッシュさを保つための窒素充填なども実施されているので、鮮度は保たれるようにされています。

最終的に日本に届くまでには空輸か船便かも関係してきますが、あまり高額なオイルにならないように抑えるためには、船便を様々な温度管理やシーズンを選んで工夫を加えながら活用するのがベストです。

こうして大量生産のオイルがどんな風に運ばれ、最終的に商品になっていくか見ていくと、品質と価格がつり合いのとれたものであり、皆様どんな商品を選んでいくべきかおのずと理解できると思います。いつも安いものにはそれなりの理由が背後にあるとお伝えしていますが、この運搬方法も大きく品質と価格に影響しており、安全性については言うまでもありません。

長年シングルエステートにこだわって商品を日本の皆様にご紹介していますが、自家農園で生産、搾油、商品化したものでないと100%品質のトレースバックは困難です。生産地さえも分からないオイルが世界中にあふれているのが現実で、安いオイルは大量に輸入され小分けにされて、様々なオイルや別の材料とミックスされ、最終的にどこでどんな風に作られたものかはわからない状態で市場に出回っていきます。

『Farm to table農園から食卓へ』すてきな言葉ですが、実現するのは大変です。どうしても途中多くの人の手を渡っていきます。その分からない部分を極力減らして、皆様の食卓に上質な生産物をお届けできるよう日々努力しています。

 

 

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