(2016年の古い記事をこちらに移動しました。)
数年ぶりにポートワインのセラーに行ってきました。
昔はそれほどポートワインのファンではなかったのですが、ポルトガルと色々な活動で関係を深めれば深めるほど、この独特の甘さを持つワインの虜になってしまいます。
ポートの町のドウロ川の岸辺には無数のセラーが混在しています。私はこの岸辺が大好きなので、訪問する度に違うセラーに行ってみるようにしています。今回はFerreiraフェレイラという大手のセラー。このセラーを大きくしたAntoniaという女性については、今度しっかり調べてみたいものです。ブドウが栽培されているドウロ上流にあるフェレイラのワイナリー訪問が次の目標なので、その前に調査するつもりです。
セラーはドウロ上流でつくられたワインを、港の倉庫で貯蔵熟成して出荷するための建物。現在も勿論使われていますが昔のような活気はなく、今は観光スポットとして重要な役割を果たしていますが、蔵でのポートワイン熟成は継続されており、ポルトガルが世界に誇る伝統ビジネスです。おまけに19世紀にポルトガルで最も活躍したビジネスウーマンが居るなんてより魅力的です。セラー内には博物館もあり色々な道具が展示されています。ポスターも昔のものは素敵です。
ポートワインには幾つか種類がありますが、セラーに残る一番古いポートワインがこちら1815年のもの。トラファルガー戦があった時のもので、ナポレオンが生きた時代のワインが残っているということです。歴史ファンはたまらないロマンを感じるはず。このセラー見学で古いポートがどのくらい貴重なもので先人の知恵の賜物であり、まったく無駄のないワインだということも理解できます。ワインをエイジングさせて長期保存することは、ボトルに時間をキープし過去をワインと共に楽しむという行為を可能にさせてくれる贅沢な伝統。ポルトガル人の時間の楽しみ方に脱帽です。
セラーでのテイスティングはこの上なく格別。2種類テイスティングしましたが、やはりヴィンテージものを買ってきました。上品なヘイゼルナッツの味やタバコのようなアロマに参りました。
若いスタッフが自信満々で説明をしてたのですが、伝統がある町に生まれるということは、守るべき誇りがあるというもの。伝統の重さと重要性を感じました。
もっと飲みたいなぁ~と思いながら、奥深い香りを識別しょうと努力している私。香りはとにかく繊細なので感性と頭を使います。実はこの訪問ランチの前に実施したのですが、この後ランチの約束があったので、これ以上のテイスティングは次回。
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