スペインでチーズを食べる時に欠かせないのが、上等なハチミツやマルメロの羊羹のようなペースト。古代から愛と出生力のシンボルだったそうで、マルメロの木は全てアフロディータに捧げられていたそうです。12世紀にユダヤ人が広くこのペーストを食べていたという記録がありますが、スペイン経由で南米に広がりましたが、ポルトガル、フランス、イタリアなど南欧でマルメロは、リキュールに使われたりスイーツとして広範囲で使われています。
日本ではメンブリージョと発音している人が多いようですが、綺麗なスペイン語ではメンブリーリョと発音します。
スペインは地方によって相当食文化が違うのですが、このメンブリーリョは全国どこに行っても登場するスイーツの定番です。残念なのは既製品が多く100%マルメロだけで作られているものが少ないこと。私もホームメイドでメンブリーリョを作るようになるまで、マドリードにあるラルディLhardyという老舗レストラン内のグルメショップで購入するか、しっかりとしたお菓子屋さんでしか購入しませんでした。ホームメイドで作るようになって困るのが、美味しすぎて砂糖の消費量が増えること。でも、こうするとカリンが沢山たべられるようになるので、皆様に一番おすすめのレシピをご紹介します。
材料
マルメロ (カリン) 3キロ レモン 1個 キビ砂糖または黒砂糖 1.5キロ バニラエッセンス 少々 シナモンスティック 2本 ブランディ 125ml 水 200ml
作り方
1.写真のようにピーラーでマルメロの皮を剥き、半分に切って種を取り除く。固いので注意してケガをしないようにしてください。
2.レモンは写真のようにカット。マルメロと一緒に鍋に入れてシナモンスティックと砂糖、バニラエッセンスをプラスし良く混ぜる。良く混ぜた後に水とブランディーを加え、一晩寝かせる。次の日には砂糖がマルメロによく浸透している。
3.火に鍋をかけ強火で加熱し、沸騰したら中火から弱火の間で1時間煮込む。
4.写真のように赤くなって来たら、レモン、シナモンスティックは取り出す。大量に果汁が出るので、その3分の1くらいは取り出し、再び20分程度弱火で煮込む。より赤味が増す。焦がさないように注意し、よく混ぜる。
5.ハンドミキサーで攪拌し、出来るだけ滑らかにする。水分が足りない場合は、取り除いた液体を加える。ジャムよりも濃厚で固めのクリーム状に仕上げる。
6.お好みの型や容器にいれて固まるまで冷ます。冷蔵庫で保存すれば長期間保存できます。長期保存すると水分がなくなり砂糖の結晶が表れますが、食べて問題ありません。
羊羹のような質感に仕上がります。チーズに添えて食べるのが最もスタンダードな食べ方ですが、細かくカットしてアイスやヨーグルトにトッピングしてもいいですし、焼き菓子の中に入れてもおいしいです。チーズと一緒にクルミを添えるのもスペイン風ですが、特にバスク人の好きな食べ方はクルミ付です。
組み合わせるチーズは、羊のチーズ=マンチェゴや酸味の弱いフレッシュチーズと組み合わせることをおすすめします。シェーブルチーズにも良く合います。
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